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2017 January - 専門家に尋ねました

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ここに注目!!2017年カルガリー不動産市場
 原油価格低迷も3年目に突入となる昨今、カルガリーの景気・不動産市場共に見通しの利かない状況が続きます。私の元にも「今後の不動産市場はどうなるの?」といった問い合わせが後を絶ちません。予測こそ難しいものの、入手可能な情報を手掛かりに注目すべきポイントをご紹介しましょう。
一戸建て売り在庫数に注目
 景気に応じ乱高下しやすい需要サイドに比べ、供給サイドにある売り物件は各売り手の状況に応じて決まる要素が多く、数カ月単位の短期的な見通しを立てる際に注目すべき指標です。この年末年始の時点では、一戸建の売り物件在庫は健全な需給バランスにあり直近の市場は落ち着いてます。景気が今の水準を維持すると想定した場合、売り在庫数が不動産取引量の少ない年末年始に2千戸程度、5月・6月のピーク時に3千戸程度の範囲に収まるようであれば、不動産価格が激変することはないでしょう。  それとは対照的に、コンドミニアムに代表される集合住宅は新築物件がだぶついています。通常、売り物件の健全な在庫数はその月の販売件数の約3倍(3カ月分)だと言われますが、2016年11月の時点でそれを大幅に上回る6倍以上の売り在庫があるため、今しばらく価格回復に時間を要しそうです。
都市間の価格差に注目
 今までカルガリーの不動産価格はバンクーバーやトロントの価格に連動するのが常でしたが、今回の原油価格低迷による不況は、その震源地であるアルバータ州の市場が低迷する中、カナダドル安の恩恵を受けたバンクーバー・トロント両市場は好調という相反する状況を引き起こしました。他都市に比べて値ごろ感の出てきたカルガリーの不動産には今後、行き場をなくした海外からの投資マネーが流れ込みやすくなるでしょう。
政策に注目
 昨年10月、カナダ連邦政府は住宅ローン融資審査時に支払い能力を査定する「ストレステスト」を新たに導入しました。これは少ない頭金で不動産を購入するバイヤーの購買力を最大23%も削ぐもので、全国的に不動産取引を抑制する効果があります。しかしながら価格の高騰したバンクーバーやトロント市場での抑制効果に比べると、価格の低迷しているカルガリーへの影響は比較的短く緩やかにとどまるでしょう。
 またバンクーバーとトロントでは地元政府レベルで、外国人による不動産所有に対する課税(Foreign ownership tax)が導入または検討されています。これにより、海外からの投資マネーの矛先が中長期的に値ごろ感のあるカルガリーに向く可能性が出てきています。また景気刺激策の一環で議論の進む移民増加政策も、カルガリー不動産市場の活発化にいずれ寄与することでしょう。
 不況3年目に入り失業率が10%を超え、消費者心理が悪循環に落ち込みやすい時期ではありますが、近く不動産売買をお考えの方は今年前半、在庫数やその他のポイントを注視しながら時期を探ることを是非お勧めします。
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高坂 聡 REALTOR®/ Broker
Tel : 403-477-3520
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事業売買仲介の専門家「ビジネスブローカー」
 「ビジネスブローカーとはどんな仕事?」日本では馴染みの少ない専門職なので、そのような質問をよく受けます。ビジネス売買を仲介し、マッチングから契約まで円滑な取引のお手伝いをするのがビジネスブローカーの仕事です。豊富な専門知識とカナダ全土に広がるネットワーク力を駆使し、取引相手探し、価格設定、交渉、法的手続きや融資のアドバイスまで幅広い仲介業務をこなします。
 マーフィービジネスは、北米最大規模でかつ成功実績の最も高いビジネスブローカーの一社のうちに数えられます。私はこの会社のCBI(Certified Business Intermediary)として、フランチャイズ機会の提供、事業売買、売り手のビジネス評価のサポートも行っています。それでは、私によく寄せられるお問合せをいくつかご紹介しましょう。

Q.マーフィービジネスってどんな会社ですか?
 1994年にアメリカで設立され、現在は北米中に180以上の拠点を持つ企業です。私たちビジネスブロー カーはこの巨大なネットワークを活用し、お互いに地域を越えて協力し合い、円滑なビジネス売買のサポート を行っています。
Q.特定の産業分野や地域を専門とされているのですか?
 ブローカーによりますが、私は飲食業、小売業、製造業、サービス業、会計士や建築家といった専門家など 多岐に渡る業種を扱います。活動の中心はアルバータ州ですが、お隣のサスカチュワン州やブリティッシュコ ロンビア州をはじめ全国からの問い合わせに応じています。
Q.自社の市場価格を知りたいのですが、お手伝い頂けますか?
 勿論です。無料で市場価格査定を行わせていただきますし、その後の契約義務もありませんのでご安心下 さい。
Q.不況でも私のビジネスは売れるでしょうか?
 一定の条件をクリアした優良ビジネスに対する需要は、どんな経済状況下でもあります。詳細については、私のウェブサイト上のビデオクリップ「FAQ - Video Library」をご覧下さい。無料かつ日本語でお問い合わせに応じておりますので、お気軽にご相談下さい。

Steve Fylypchuk B.Comm, CBI
Tel :403-605-1366
E-Mail : s.fylypchuk@murphybusiness.ca
Murphy Business Alberta
Web : http://MurphyBusinessAlberta.ca


弁護士を選ぶ際のアドバイス
 弁護士の私が言うのもなんですが、弁護士費用はとても高額です。雇う前に慎重になるのは当然のこと。ここではご自分に合った弁護士の選び方のコツをご紹介したいと思います。
 まず言いたいのは、私が専門とする家庭法と遺言作成の分野も含め、法律は常に変化を遂げるということ。弁護士になりたてのころは色々な分野を手がけていましたが、年を重ねるにつれて扱う分野が狭くなってきます。というのも、この二つの分野の変化に対応するために最低でも月一回ずつセミナーに出席し、最新の判決例を読み、そしてワークショップにも出るとなると、それ以外の分野にまで手を広げる余裕など到底ないのです。その点からして、弁護士を選ぶ際あまり多分野を手掛けていない人が好ましいと言えます。もしくは多分野を手掛けている弁護士の場合、プロファイルの上から一つか二つ目までの専門分野に注目して選んだほうが安全です。
 単独経営の弁護士事務所より、複数の(そして多分野を扱う)弁護士がいる事務所のほうが便利なことがあります。例えば弁護士が一人しかいない事務所だと、その弁護士が長期休暇を取るとその間何かあった時に対応できません。また、様々な分野を扱う弁護士がいて協力し合える事務所だと、例えば会社経営者のクライアントが離婚をしつつ家を売って遺言も書きたいと言った時も、ビジネス、家庭法、不動産、そして遺言を専門にしている弁護士同士が一緒になって解決をしてくれるので何かと便利です。
 弁護士に頼めば何でもしてくれるということではありません。何を言っても「そうしましょう」としか言わない弁護士は疑問視しましょう。クライアントの指示に対し、法律上できること、できないことをきちんと説明した上で、クライアントに最上と思えるオプションを提示するのが優秀な弁護士だと思います。またやたらと訴訟を起こしたがる弁護士も要注意です。裁判に持ち込めば多額の弁護士費がかかります。しかも、思いがけない判決がでることはしばしばです。そのため、勝算が高いと思われるときでも、できるだけ裁判に持ち込まずに示談に持ち込むのがよい弁護士だというのが定説です。
 最後に何人かの弁護士を候補がいる場合、それぞれインタビューするのが一番です。弁護士によっては無料相談を行っていない人もいるので大勢に会うのは大変でしょうが、それでも面と向かって話すことはとても役立ちます。なにより波長が合わなくてはいけません。せっかくの大金を払うのに、「この人でいいのかな」といつも疑問に思うようではもったいない話です。最初の手間がかかっても、長く気持ち良くお付き合いのできる相手をじっくり選んでください。

東谷 陽子 弁護士
Tel : 780-414-5400
E-Mail : yazumaya@bpklaw.ca
BARR PICARD KNISELY
Web : www.bpklaw.ca




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