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2017 October - ウィンタータイヤって必要?

 これから冬に向けて色々と準備が必要な季節になりました。車の冬対策も重要なものの一つですね。その中でも冬を前に準備した方がいいものにタイヤがあります。
 日本では冬用タイヤにスタッドレスタイヤというものがありますがご存知でしょうか。ここカナダでは、ウィンタータイヤあるいはスノータイヤと言われるものの一つです。
 一般的に新車に装着されているタイヤはオールシーズンタイヤと言われるものですが、これは一年中、比較的気候に関係無くバランスよく乗れるように作られたタイヤです。これは路面が比較的乾いた状態で良く効くように作られたタイヤですので雪道や凍結路でよく効くようには設計されていません。従って、オールシーズンタイヤだと雪道や凍結路では滑りやすくなります。


スノータイヤは本当に必要か?
 はい、必要です。法律上はオールシーズンタイヤで良いのですが、ウィンタータイヤの装着を強くお勧めします。理由は簡単で、雪道や凍結路ではオールシーズンダイヤより良く止まる、曲がる、走るからです。特に制動時や、ハンドル操作時は滑りにくい方が安全なのは言うまでもありません。とは言っても、過信は厳禁です。一般的には、オールシーズンタイヤはスタッドレスタイヤと比較すると制動距離が50%以上長くなります。これって万が一の時、かなり違ってきますよね。


おすすめのタイヤは?
  ということでウィンタータイヤが良いと言うことは分かったと思いますが、どんなウィンタータイヤ、どのメーカーが良いかとよく聞かれます。中には安くて良いものもまれにありますが、タイヤの性能は、概ね価格に比例します。メーカーによっては、取り扱いのないサイズもありますが、私がお勧めするメーカーは、Bridgestone、Yokohama、Toyo、Nitto、Falken、Michelin、Nokian、Sumitomoなどです。

どんなタイヤがあるの?
  ウィンタータイヤと言われるものの中には、スタッドタイヤ、スタッドレスタイヤ、オールウェザータイヤ等があります。
 雪道や凍結路の走行が非常に多い場合はスタッドタイヤをお勧めします。これは日本では粉塵公害のため一般的には使用禁止になったスパイクタイヤのことですが、アルバータ州では流通しています。
 スタッドレスタイヤは、現在一般的にウィンタータイヤとして流通しています。冬はこれを履いていれば間違いありません。
 オールウェザータイヤはノキアンなどのメーカーから出ています。一年中使えますが、どちらかと言うと冬よりのタイヤなので、年間の走行距離が少ない方またはいちいち履き替えるのが面倒な方はこれも選択肢のひとつです。ただし、タイヤの持ちはオールシーズンと比べると劣ります。


ウィンタータイヤだけで大丈夫?
 スタッドレスタイヤを一年中使っていても大丈夫かと、よく質問されます。基本的には問題ありませんが、スタッドレスタイヤはゴム質が柔らかいため、夏はあっという間に減ってしまい、お勧めしません。減るのは承知の上で、スタッドレスタイヤを夏の間なら使い続けても大丈夫かとの疑問もあるでしょう。これも大丈夫ですが、乾いた路面でも制動距離が長くなりますので、運転には十分注意が必要です。
 スタッドレスタイヤには雪道、凍結路用のスリップサイン(Winter Wear Indicators)と通常の雨用のスリップサイン(Tread Wear Indicators)があります。タイヤの摩耗がこのスリップサインに達するとその用途での効き目がなくなるので、気になる方は専門家に見てもらいましょう。
 以上、ウィンタータイヤについて簡単に説明させて頂きました。これから突入していく冬の雪道を安全かつ快適な車生活を送られることを願っています。

文:加藤琢也、自動車整備士
Cardinal Automotive Repair Shop




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