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2018 April - カルガリーで学ぶ日本の伝統文化 書道教室

 2018年平昌オリンピックで、羽生結弦選手が怪我の為に練習出来なかったけれど、高い修正力を培った源は「言葉力」と発言し、注目を浴びた言葉の持つ影響力。言葉を伝える漢字やかな文字を筆と墨を用いて芸術的に表現する日本の伝統文化、書道。日本に漢字が伝来したのは弥生時代と言われていますが、仏教の伝来で写経が盛んに行われるようになり、書道も急速に発展しました。そんな歴史ある書道をカルガリーで子供達に教えているのが、ハンフリーズ真美先生。彼女が教える「日本習字」の“瑛春書道会 日本習字教育財団 カルガリー支部 (Sho Artworks)”キッズクラスを訪ねてみました。

筆は高価そうですね。お習字道具はどこで購入すれば良いのでしょうか?
 動物の毛なら何でも筆に出来ますが、主な原毛は、馬や、タヌキ、イタチ、鹿、山羊の毛。初心者はいろんな動物の天然の毛を混ぜた兼毫(けんごう)筆が書きやすいみたいです。草書や行書は柔らかく、墨を良く含む羊毛筆が適しています。カナダでは入手が難しいので、教室では筆、墨、和紙はこちらで準備したものを使って頂きますので、ご心配無用です。

何才から始める事が出来ますか?
 「お習字をやりたい!」というお気持ちがあれば5歳より受け付けています。向き不向きは一度試してみないと分からないと思いますので、初回無料体験を実施しています。最初の30分は硬筆(ペン・鉛筆)、残りの30分が毛筆です。

生徒さんが「墨を足しても良い?」って聞いてましたが、墨を付けるのは一文字につき一回?
 線の二度書きを修正する為の墨足し、つまり墨の二度付けは許してないです。一文字を一付けで!一発勝負、それも書道の醍醐味だと思っています。次に書く時に、墨が足りなくなった時の悔しさを思い出して活かしてもらいます。

最後に、真美先生の書道教室の方針を教えて下さい。
 書道は字が綺麗になるだけのものと受け止められがちですが、それだけではなく、字を習い「書の道をきわめる」こと。日本の伝統文化で「道」のつく習い事の特徴である、精神鍛錬的な側面を持っています。書道の技を伝えると共に、書くことの楽しさ、生徒たちの成長、つまり集中力、観察力、やる気、自信などのお手伝いを目指しています。少人数クラスなので子供達に目を配りながら、丁寧に個性にあった指導を心がけています。小さいお子様に限らず、大人や日本人以外の方たちにも書道の楽しさが伝わる場になれば嬉しいなと思っています。
 実は取材の半年前に、「書道で心穏やかに精神統一」を目的に、個人的に書道教室に入会したいと身元を伏せて連絡した記者。午前中に大人のクラスもあると知り、いつか習いに行きたいと楽しみにしているのでした。

取材協力:瑛春書道会 日本習字教育財団 カルガリー支部 (Sho Artworks)

ハンフリーズ 真美/雅号 瑛春
 6歳より書道を始め南日本書道協会、日本習字教育財団を経て師範免許取得。造形芸術、油絵を学び南日本女流美術展入賞(1992)南九州水墨画展入賞(2004)。日本、海外でアートを学び2003年にカルガリーにてSho Artworksを設立。
E-mail: shoartworks@icloud.com
www.sho-artworks.com




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